前回の岡田勉さんのベースソロに続いて、チェット・ベイカートリオのリカルド・デル・フラのベースソロを耳コピーしました。
Chet Bakerのライブアット ロニースコット
チェット・ベイカーの晩年頃の演奏のビデオで「Live At Ronnie Scott’s」というものがあります。1986年のライブ映像です。
チェット・ベイカーは晩年にかけてヨーロッパで活動していましたが、ベースのRicardo del fra(リカルド・デル・フラ)や、ギターのフィリップ・カテリーヌなどとの演奏が結構たくさん残っていて、YouTubeでも良く見かけます。
後期のチェット・ベイカーは、本当に色々なスタンダードやコンテンポラリー系の曲も演奏しており、その選曲のセンスも素晴らしく、チェットの演奏も、そしてメンバーも素晴らしいものばかりです。
自分がこの映像を見たのは1989年の夏でした。
当時大学1年で、夏休みに工場でバイトをしていましたが、その休日にチェット・ベイカーのライブ版のビデオが輸入ビデオで売られていることを知って、新宿の小滝橋通りの輸入音楽ビデオ店に買いに行きました。
高校生の時からジャズが好きで、いつか日本でライブやるときにチェット・ベイカーを観に行きたいなんて思っていたら、亡くなってしまいました。
当時はネットも無いですし、好きなミュージシャンの演奏しているビデオを見ることが出来るというのは、夢のようなことでした。
そして無事にチェット・ベイカーの「Live At Ronnie Scott’s」のVHSビデオを購入しました。確か結構な値段で9000円近かった気がします。
ベーシストRicardo del fra
このビデオを買った最大の目的は、すでに自分で買ったCDで良く聴いていたベーシストのRicardo del fra(リカルド・デル・フラ)が出ているからでした。
とは言っても、このリカルド・デル・フラの顔写真すら見たことないですし、今みたいにwikiもないですから何人なのかも分かりません。
そしていよいよご対面、、、
結構想像通りな、神経質そうなヨーロッパのベーシストといった感じの外見。
ちなみにwikiで調べると、リカルド・デル・フラはイタリア人のジャズベーシストで1956年生まれです。
同じくイタリア人のピアニスト エンリコ・ピエラヌンツィとも若い頃から一緒に演奏していて、その後チェット・ベイカーと一緒にやるようになって、チェット・ベイカーの死の直前まで一緒に活動していました。
ということは、チェット・ベイカーもリカルド・デル・フラのことはお気に入りのベーシストだったのでしょうね。
ところで1956年生まれなので、この映像は当時30歳ということになります。
採譜してみて
このJust friendsは有名なスタンダードですが、キーはインストだとFかGが一般的です。
この演奏では、チェットは歌っていますが、キーはGです。
ベースの音色がいかにもヨーロッパ系のジャズベーシストな感じの、ソリッドな音色なのが時代を感じさせます。
この手の音色はドライブ感もあって心地よいので、個人的には嫌いではないですが、自分がこういう音色にセッティングするか?と聞かれたらしないですね、、
因みに聞き取りやすいので耳コピーも超やりやすいです。あっけなく出来ました。
テンポは200くらいで、テーマのフェイクも交えながらのベースソロは2コーラス取っていて、かなりコードに忠実なソロをしています。
シンプルですが、本当に良く歌っていて、全然無駄な音がなくて全体的なソロの構築力が高いですね。
この演奏が当時30歳かと思うと、いやはや才能がある人はスゴイですね、、
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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